コンヴィクションⅡの2018
レヴェッツァ(コンヴィクションⅡの2018)は2018年セレクトセール当歳セールにて8640万円にて落札。
実はこの年の当歳馬がドゥラメンテ産駒の最初の年で、そのトップバッターがこのレヴェッツァなんですよね。
最初に会った時の印象は「やんちゃ坊主」って感じでした(笑)
毛量が多くて、全身傷だらけ、正直馬体はパっとしませんでした。
今思えばなんですが、毛量が多いのは父ドゥラメンテの遺伝みたいだし、全身傷だらけはそれだけ活発だという事で良い事なんですよね。
そんなレヴェッツァがこの後、活躍してくれるなんてあまり想像できませんでした。
綺麗に父父ラインと母父ラインがミスプロで、父母ラインと母母ラインがヘイローというクロス。
血統的にはこういう綺麗すぎるラインはあまり良くないとされます。
それは良いとして、母父シティバンカーって…何??
調べたらアルゼンチンで11戦5勝、うちG1を3勝、芝1600m~2000mで活躍。
2011年~2018年まで8世代113頭がアルゼンチンとアメリカでデビュー。
(うち59頭勝利 重賞勝ち6頭 G1勝ち1頭)。
産駒唯一のG1ホースが後にノーザンファームに輸出されるコンヴィクションⅡ。
その母コンヴィクションⅡはアルゼンチン産で14戦5勝。
ヒルベルトレレナ賞というG1を勝っています。
レヴェッツァが初仔で、その下のクレエンシア(父ジャスタウェイ/クラブ馬)もS先生のところに入っています。
NFの素晴らしいところって、こういう血縁を大事にするところです。
だって馬も関係者もメリットしかないですよね。
1歳時
これが1歳時のレヴェッツァです。
ご覧の通り酷い馬体ですね(笑)
良いところなんて何にもない…ただ目だけは綺麗な良い目をしてました。
今だから言えますが、もうこの時は無事にデビューさえしてくれればOKくらいな感じでした。
まだデビューまで1年以上あるから良くなってくれるのを祈ろう
2歳デビュー前
1年前とは全く別馬になりました(笑)
本当にいきなり良くなりましたね。
まだ少しガタガタしていますが、バランスが良くなりましたよね。
この頃からチームも「これならいけるかも」という感じになってきました。
NFさんからも評価がどんどん上がっていく感じでしたね。
名前はチーム全員で決めることになりました。
レヴェッツァ Levezza イタリア語で意味は軽やかに・飛ぶように。
お父さんと同じイタリアの音楽用語から名前を頂きました。
ターフを軽やかに走る姿を早く見たかったのですが、チーム方針は「ゆっくり焦らずやろう」でした。
1戦目 新馬戦
これが2020年10月、ゲート試験後の写真です。
まだまだ幼いですが、競走馬らしくなりました。
周りの評判がかなり良くて、雑誌の取材なんかも来てましたね。
こんな事は今まで無かったので、逆に馬よりも人間のほうが緊張してきてしまう感じでした。
新馬戦が2020年11月22日5R阪神芝2000mに決まり、いよいよデビューを迎えます。
騎手はオーナーと親交がある池添騎手に決定。
池添騎手に何度も調教に跨ってもらい、万全の態勢で新馬戦に臨みました。
コロナの影響で現地には行けず、テレビ観戦。
パドックが映ると馬体は良いけどチャカチャカうるさい。
「まずいなぁ…」と思ってたら返し馬で騎手が振り落とされる。。。
直ぐにオーナーに電話するも、画面見たら普通に輪乗りしてるし…
そしてゲート空いたら寄れて横の馬にぶつかる始末。
後で聞いたところ、1枠1番ですぐ近くに車があり、車に驚いて寄れたらしいです。
道中も掛かる掛かるで、まぁ何とかゴールするので精一杯というレースでした(笑)
ただ4着だったのですが、最後良い脚を使ってくれました。
2戦目 2歳未勝利
新馬戦はチーム全員が勝つものだと思っていましたので、作戦会議の連続です。
レヴェッツァの状態を確認し、番組表とにらめっこ大会。
どうしても距離は落としたくないし、あれだけ入れ込んでいたので次も同じ阪神でいきたい。
オーナーの答えは中2週の12月6日7R阪神芝2000mでした。
レース当日、もちろんTV観戦。
パドックは相変わらずチャカチャカうるさい。
「頼むから落馬はやめてくれ」と願いつつ、池添騎手は慎重に返し馬~輪乗りをこなしてくれました。
ゲートは首を上げて出るもなんとか真っ直ぐ出てくれました。
しかし、やはり道中は掛かりっぱなし。
何とか池添騎手が馬群の中に入れて落ち着かせます。
最後までもつのかと思いましたが、直線に入ってラスト200mで先頭を捕らえると最後は2馬身差の勝利でした。
タイムが良馬場で2.01.1でした。
時計が出やすい馬場ではありましたが、Mペースを先行して押し切ったのは強かったと思います。
これならもしかしたら…と思わせてくれるレヴェッツァ初勝利でした。
3戦目 若駒ステークス(L)
初勝利後は約1か月NFしがらきに戻しました。
みんなで相談した結果、次走は2021年1月23日中京10R若駒S(L)に決定。
過去にはディープインパクトやマカヒキなどの馬が勝利しているクラシックの登竜門です。
もちろん勝ってクラシックに名乗りを上げたい気持ちもありましたが、この年は京都改修工事の為、中京で開催されるので左回りと輸送の経験をさせる意味合いが大きかったです。
騎手は引き続き池添騎手です。
前からS先生が「馬場が渋るとあまり良くないです。」と言っていたので、この時はチームみんな天気予報を常にチェックチェックでしたね。
結局重馬場でした。
こういう時は何もかも悪いほうに行ってしまうもので、馬体重は前走からマイナス10kg。
輸送減りではなく、バキバキに仕上がってました。
馬は仕上がりすぎるとカリカリするものです。
それに加えての重馬場ですからね…もつはずもなく7頭立ての5着に惨敗でした。
かなり仕上がっていましたし、タフな競馬をしたので速攻でNFしがらきへ。
今後どうしていくのか作戦会議です。
本当に競走馬は1勝した後のレースが難しいです。
2歳馬と3歳馬は古馬とは違って、2勝すればオープンですからね…
それだけ番組は少ないし、強い相手と戦わなくてはいけない訳です。
そして、ついにオーナーは決断します。
「毎日杯に行こう!」
チームの馬が初めて重賞にチャレンジする事になったのです。
part2へ続く…
コメント