ロードカナロア 血統
ロードカナロア 牡馬 2008/3/11生 鹿 種牡馬
総賞金:66995.8万円
戦績:国内17戦11勝/海外2戦2勝
1着実績:安田記念/スプリンターズS(連覇)/香港スプリント(連覇)/高松宮記念/阪急杯/シルクロードS/京阪杯
2着実績:セントウルS/函館SS/ジュニアC
3着以下:高松宮記念(3着)
サイヤーライン:キングカメハメハ(ミスプロ系)
父母系:ラストタイクーン(ノーザンダンサー系)
母父系:ストームキャット(ノーザンダンサー系)
ボトムライン:ヒズマジェスティ(リボー系)
強調因子:ヒズマジェスティ
世界のロードカナロア
ワールドベストレースホースランキングのレーティング128ポイントは日本のスプリント区分史上最高値を記録
ワールドホースレーシングが選定した「世界の芝スプリンター10傑」でブラックキャビアに次ぐ2番目の評価される
ロードカナロアはケイアイファームで生産され、幼駒の頃から「この馬は桁が違う、必ずG1を獲る馬になる」と言われ、大事に育てられます。
その影響からかデビューは遅く2歳の12月にデビューします。
もう凄すぎて詳細は記載しませんが、全部で19戦して13勝(内G1を6勝)2着5回3着1回で4着以下がなし。
ハイライトは香港スプリント連覇です。
引退レースとなる2013年香港スプリントで、6ハロン戦では異例の2着馬に5馬身差(同レース史上最高着差)の圧勝を演じます。
この時、誰しもが「日本最強スプリンター、サクラバクシンオーを超えた」と思ったでしょう。
ロードカナロアの母レディブラッサムは24戦5勝で芝1200mで活躍しました。
レディブラッサムは繁殖当初、種牡馬に恵まれなかったのですが、6番目にキングカメハメハを付けてロードカナロアを出します。
ご存じの通りキンカメは相手を引き出します。
カナロアの母父ストームキャットも良かったのですが、祖母のサラトガデューが引き出されました。
サラトガデューは北米G1を2勝(ダート1800m)通算11戦8勝の女傑です。
また、3代母父のCormorant(リボー系)も効いていると思います。
ロードカナロアはスピード、パワーと素晴らしい能力を持っていますが、最大の特徴は「心臓」です。
担当の獣医師が「心臓の音がスプリンターの音ではない。物凄い心臓をしている。」と言っています。
恐らく、1800mでも2000mでもやれたんだろうと思います。
この「心臓」は後にアーモンドアイという女傑にも受け継がれます。
血統はスピードやパワー、スタミナ、持久力、持続力、勝負根性そして馬体や性格など様々な因子が複雑に交差され1頭の馬に表現されます。
しかし、因子「心臓」を表現するのは非常に難しいし、非常に稀なんです。
世界で勝つにはこの「心臓」が必要なんですけどね…
種牡馬としては成功というのか失敗というのか、判断が難しいところです。
アーモンドアイやサートゥルナーリアを輩出しましたが、やっぱり総合的には1200m~1600mまでに良績が集中しています。
サイヤーがキンカメなので相手を引き出すと思ったら、1代下がってストームキャットが強く出てしまいました。
馬体はキンカメですが、スピード色が強い。
トップオーナー達はクラシックを目指すので、スプリンターやマイラーは買わない。
こうなると必然的に値段が落ちてしまいます。
アーモンドアイやサートゥルナーリアのようにクラシックで活躍する馬も出ましたが、これらの馬(芝2000m以上実績)の共通点はサドラーorヌレイエフ持ちです。
ただ、単純にサドラー持っているカナロア産駒=クラシックというものでもないのでご注意。
ここが血統の難しいところであり面白いところなんですよね。
代表産駒 アーモンドアイ
アーモンドアイ 牝馬 2015/3/10生 鹿 繁殖 ロードカナロア第1世代
通算成績:国内14戦10勝/海外1戦1勝
総賞金:151956.3万円
1着実績:ジャパンカップ(2勝)/オークス/桜花賞/秋華賞/天皇賞秋(連覇)/ヴィクトリアマイル/ドバイターフ
2着実績:安田記念
3着以下:安田記念(3着)/有馬記念(9着)
サイヤーライン:キングカメハメハ(ミスプロ系)
父母ライン:ストームキャット(ノーザンダンサー系)
母父ライン:サンデーサイレンス(ヘイルトゥリーズン系)
ボトムライン:ヌレイエフ(ノーザンダンサー系)
強調因子:ヌレイエフ
良血優等生最強牝馬
NFの吉田勝己さんが「牡馬だったらなぁ」と言ったのが印象的で、本当にそう思います(笑)
史上5頭目の牝馬3冠を達成
通算成績15戦11勝(内G1を9勝)
総獲得賞金が日本調教馬で初めて19億円を突破
2018年と2020年に年度代表馬を受賞
しかも良血、これがもし牡馬だったらリーディングサイヤーは間違いなかっただろうし、本当にいくら稼いでいたのか想像を絶します。
アーモンドアイは幼駒の頃から評判が良く「馬体の良さに加え、牝馬らしからぬ力強さ、運動量も豊富で怪我もしない。さらに精神的にも大人びている。まさに超優等生」と評価されています。
新馬戦で2着に敗れますが、その後牝馬3冠を含む7連勝。
ハイライトは2018年ジャパンカップで、勝ちタイム2.20.6は世界レコード(広く認識されている)
また引退レースとなる2020年ジャパンカップでは同年の牡馬3冠馬コントレイル(2着)牝馬3冠馬デアリングタクト(3着)との3冠馬3頭が顔を揃えたレースを勝利して有終の美を飾りました。
血統において、私が知る限り日本調教馬の牝馬では最高の血統表だと思っています。
馬体も非常にバランスが良いアーモンドアイですが、血統もバランスが素晴らしいですね。
サイヤーラインのキングマンボ(ミスプロ系)はヌレイエフが強いんですよね。
キングマンボの次のキングカメハメハは相手を引き出すので、ストームキャット&サラトガデューを出したのがロードカナロアです。
これがまずサイヤーラインです。
次にボトムライン
4代母に名牝ベストインショーからの3代母がセックスアピール(超優良な因子)
3代母父がヌレイエフ、サイヤーラインにもヌレイエフがいるので、ここで3×5のクロスが入ります。
この3×5クロスはめちゃくちゃ効きます。
3×5がポイントで、これが3×4(キンカメ交配)だとダメなんですよ。
実際にフサイチパンドラは3番仔(サンエルピス)4番仔(パンドラズホープ)6番仔(パンデリング)とキングカメハメハと交配していますので、これら3頭はすべてヌレイエフの3×4のクロスになります(3頭ともそれほど実績を残せず繁殖入り)
でも、これだと同時にセックスアピール3×5の母クロスも出現してしまう。
両方とも強い因子になってしまってケンカしちゃうんです。
カナロアだとクロスはヌレイエフ3×5で、ストームキャットとサラトガデューが活きてくる訳です。
そして母父がSSで母がエリザベス女王杯勝馬のフサイチパンドラですよ。
フサイチパンドラは当時有名だったのですが、あの世界に通用する「心臓」の持ち主でした。
父も持っていたあの「心臓」なのか、母が持っていた「心臓」なのか…
どちらにせよアーモンドアイは世界に通用する「心臓」の持ち主であることは間違いありません。
2022年にアーモンドアイの初仔が誕生しました。
父はエピファネイアです。
少し血統考察してみます。
良いっすね(笑)
まず穴が少ない。
そんなに強そうではないけどSS3×4が3代母父に入るのも良いですね。
でもSSがもし強調されると、SSの前がスペシャルとパンドラかぁ…
パンドラが出れば走りそうだけど、スペシャルが出るとちょっと足りないかも。
母父カナロア(ストームキャット&サラトガデュー)でスピードは間違いなく持ってますよね。
ロベルトでパワーも問題ない。
良いところにサドラーとヌレイエフもいますから長い脚も使えそう。
サイヤーラインよりもボトムラインが出たほうが大物は出そうですよね。
本当ボトムライン強烈ですからね。
この仔はシルクなのかな?
募集いくらくらい何でしょうね?
最近は初仔でも全然走る仔は走るし、非常に楽しみですね。
イメージは東京芝2400m、ダービーよりもジャパンカップって感じかな。
でも有馬記念で負けちゃうみたいな(笑)
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